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東国文化の自立と千葉
〜平家物語の史的評価について〜

　『平家物語』は、平家一門の栄華とその没落・滅亡を描いた軍記物であり、仏教の因果観・無常観を基調とした文学作品です。このため、これまでは、この物語が、歴史史料として十分に評価されるに至りませんでした。しかし近年研究が進み、文中には寿永二年(1183)10月の宣旨（源頼朝が東国支配を認められた宣旨）や平家の総官職補任宣旨などの歴史的史料が広範に採録されていることや、合戦に参加した武士たちより聞いた実戦談も素材として作成されたことなどが次第に明らかとなってきました。
　
　今回の千葉氏フォーラムでは、千葉氏の一族がその制作に関わったとされる『源平闘諍録』や『延慶本平家物語』『源平盛衰記』などの関東地方で成立した『平家物語』諸本の史的評価について、歴史学から皇學館大學大学院教授・京都大学名誉教授の上横手雅敬先生、国文学から国学院大学教授の松尾葦江先生をお迎えし、『平家物語』の史的評価についてお話しいただきます。
　
　なお、フォーラムのコーディネイトと進行については、国立歴史民俗博物館名誉教授の福田豊彦先生が行います。

●千葉氏フォーラム　講演会●