★千葉県東葛飾郡沼南町について☆

  
旧沼南町の位置

 沼南町は平成17年4月1日、柏市と合併して自治体としての姿を消しました。同時に、東葛飾郡という郡名も消えました。

 沼南町は柏市と合併する以前は千葉県東葛飾郡に属し、我孫子・柏・松戸・鎌ヶ谷・白井 市に挟まれた、長靴をひっくり返したような形をした町でした。

 北部一帯は手賀沼という沼があり、水鳥の宝庫となっています。手賀沼を挟んだ対岸には、「水の博物館」「鳥の博物館」(我孫子市)があり、手賀沼 の豆知識や野鳥が紹介されています。

 柳戸地区には小川に沿って桜並木が続き、高台からは白井市の「千葉ニュータウン」を眺めることもできます。また、 遠く富士山も望むことができます。

 南部・高柳地区には、東武野田線高柳駅があり、船橋駅から柏駅(大宮駅直通もあり)の中継的な駅となっています。また、 旧町内には「千葉レインボーバス」が走っています。

 旧町内を走る道路、船橋・我孫子線(通称は船取線。県道21号線)は、遠く宮城県から続く国道6号線から派生し、船橋方面の物流を支える幹線道路となっています。また、大島田地区では、環状道路の国道16号線とも合流。福島・茨城方面から千葉・木更津方面、野田・春日部方面への物流の中継点となっています。
 



 


 旧町の北部には「手賀沼」という沼があります。洪積台地にできた開析谷(川によって侵食された谷)が地盤沈下などで溺谷となり、さらに利根川からの土砂などで流水が塞き止められてできた海跡湖です。古代においては、手賀沼・印幡沼・霞ケ浦・利根川はひとつの細長い太平洋の入り江「香取海」を形成していました。それが土砂の堆積でそれぞれが分断され、近世になって現在の形となりました。古代・中世に水が浸入していたところで、その後水がひいて肥沃な土地として残った場所につくられた田を「谷津田」といい、里山の景色の一部に溶け込んでいます。

手賀沼の朝日

 手賀沼は「日本一汚い湖沼」という不名誉な記録が二十数年にわたって続いていましたが、平成15年、水質改善の努力によってその汚名は返上されました。

 現在も、隣接する柏市・我孫子市などと共に手賀沼浄化プロジェクトが進められています。湖畔に建てられた浄化センターは、江戸川から手賀沼まで地下で結んだ水路を通して、滞った湖水をスムーズに利根川へ排水することで浄化することに成功しました。

 手賀沼は江戸時代、明治時代を通じて景勝地として知られ、湖畔の高台には明治の文豪の武者小路実篤や志賀直哉が別荘を建てています。また、ウナギの名産地としても知られ、江戸時代には、江戸に出回っていたウナギの多くが手賀沼産であったといわれるほどであり、脂がのってたいそうおいしかったそうです。

 沼は昭和三十年ごろまでは、美しく澄んでいましたが、このころから始まった相次ぐ沼の干拓事業による水量減少と、手賀沼に注ぐ二つの川(大津川・大堀川)が、流域の人口の増加によって生活排水で汚れ、次第に汚染が激しくなり、昭和35(1935)年7月、ついにフナ、ナマズ、ライギョ、ウナギなど一万尾あまりが浮き上がるという異常事態が報告されたのでした。水質汚染による被害の発生でした。昭和39(1964)年3月、ついに汚染が問題化し、4月には手賀沼漁業協同組合が手賀沼汚濁防止の陳情を各方面に働きかけはじめたものの、時すでに遅く、昭和40(1965)年、アオコの発生が報告されたのでした。昭和44(1969)年4月、大量のコイ、フナが死滅。昭和45(1970)年2月には、「死の沼」手賀沼の魚は食用に適せずと判断され、3月には工場廃水の流入によって2トンの魚が浮いたことが報告されました。そしてこの年、手賀沼の名産であったウナギ、アユ、多数の水草が絶滅したのでした。

 本格的な浄化活動がはじまったのは昭和49(1974)年のこと。国による北千葉導水路事業(江戸川から手賀沼へ水を引く事業)がはじまり、昭和51(1976)年にはヘドロの浚渫が始まり、ホテイアオイの栽培、合成洗剤の自粛活動など住民レベルでも活動がはじまりました。そして平成15(2003)年にようやく努力が実り、昭和49(1974)年以来、約30年にわたって続いた「最も汚染の進んだ湖沼」としての汚名を返上することができたのでした。

 全国的に湖沼などの生態系で問題になるのが、ブラックバスやブルーギルといった肉食の外来魚による被害です。繁殖力が非常に強い上に、食欲も旺盛であるため、競争力のない在来の固有種が危機に瀕しています。遊びでバスなどをリリースする一部の釣りマニアの勝手な行動は生態系を崩し、固有種の絶滅を招いているのです。環境上、犯罪的行為ともいえるでしょう。

 手賀沼周辺には我孫子側の「手賀沼公園」と沼南町側の高台の「手賀の丘公園」の二つの大きな公園があります。さらに手賀大橋の我孫子側袂にある「親水公園」は休日になると親子連れで賑わいます。沼に生きる野鳥の博物館(我孫子市鳥の博物館)もあり、手賀沼側を走るサイクリングロードもあります。
 

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手賀沼のまめちしき
緯度 北緯 35度51分27秒
経度 東経 149度1分38秒
面積 6.5平方キロメートル(東京ディズニーランドの約14倍)
周囲 38km 
平均水深 0.86m
滞留時間 13.9日
魚類 コイ・フナ・クチボソなどの在来種
手賀沼公園

我孫子側にある公園。無料駐車場あり。夜間は駐車禁止になる。→「水」系の公園です。
釣り堀・芝生の広場・貸しボート・遊覧船・サイクリングコースなど。

手賀の丘公園

沼南町側にある公園。無料駐車場あり。夜間は駐車禁止になる。→「森」系の公園です。
アスレチック・芝生の広場・展望台・散歩コース・桜の名所・無料で森の中でバーベキューができます。

親水広場

我孫子側にある公園。無料駐車場あり。→「水」系の公園です。
小さい子供が水遊びできる、「ミニ手賀沼」や、芝生で覆われた「ふれあい広場」また、公園内を手賀沼周遊サイクリングコースが走っています。水の館には環境に関する資料が展示されていて、入場無料です。


〜さわやかプラザ軽井沢〜

 沼南町・鎌ヶ谷市・白井市にまたがる「軽井沢」に余熱利用還元施設「さわやかプラザ軽井沢」がオープンいたしました。

 この施設はキャッシュレスシステムの「後精算方式」が導入されていて、すべての館内利用がリストバンドで認識される仕組みです。もちろん、自動販売機の缶ジュースなども「現金」ではなくリストバンドでお買い求めになれます。

 1階は人工カルシウム温泉の浴場やサウナ、温水プール、ジャグジーなど、トレーニングジム(はじめに要講習)などがあります。2階は大広間やミーティングルーム、軽食コーナーなどくつろぎコーナーになっています。

●開館時間 10:00〜23:00(入館は22:00)
●休館日 月曜日(祝日の場合は翌日)
および年末年始
●お問い合わせ 047-442-6150

 〜利用料金〜

区分 単位 沼南・白井・鎌ヶ谷に在住・在学・在勤の方 左記以外の方
温水プール 2時間 400円 500円
トレーニングルーム 2時間 400円 500円
浴場 3時間 500円 600円
大広間など 1回 200円 300円

※小人は大人の半額。大広間などについては同額。
※トレーニングルームについては大人のみ。

〜道の駅「しょうなん」〜

 手賀大橋のたもとにある、千葉県で8番目の道の駅「しょうなん」は、平成13年4月のオープンから12月までの来場者は63万人を数えています。

 沼南町の農家のみなさんが持ち寄った農産物が直売されているほか、手賀沼を望むレストランがあり、大盛況をみせています。手賀沼を横断する手賀大橋はすぐとなりにあり、歩いていくことができます。

 手賀大橋の上から望む手賀沼の日の出や日中の景色、沼に映る夕日、柏や我孫子の夜景など一日を通じてすばらしい眺めを堪能することができます。

 ▲道の駅「しょうなん」

◆「道の駅 しょうなん」公式サイト◆

〜手賀沼の花火大会〜

 毎年8月、柏市・我孫子市・沼南町の三市町が主催する全国最大級の花火大会が開催されています。
 
 開催時間は19:00〜20:30まで。花火はスターマインを中心とする16,000発もの花火が打ち上げられます。毎年行われる花火大会で、開催地については、
 
 @
沼南町大井会場
 A柏市ふるさと公園会場
 B我孫子市手賀沼公園会場

 
 
の三ヶ所となっています。毎年約60万人の人出があり、車の乗り入れは、手賀沼周辺では交通規制で進入禁止になります。交通規制がかかる以前に沼沿いに駐車したとしても、21:30を過ぎるまでは警察車両によって交通が完全に遮断されているため、車を動かすことはできません。

 電車の場合、手賀沼公園会場(我孫子会場)はJR常磐線・我孫子駅ふるさと公園会場(柏会場)であれば常磐線・北柏駅が最寄り駅となっていて、駅を降りて数分で会場となります。
 
 帰りは大変な混雑となりますので、切符は行きの電車を降りたらスグに買っておきましょう

◆沼南町の最新情報は、藤川清沼南町長の「ほっとらいんニュース」をご覧ください◆


鳥の博物館http://www.bird-mus.abiko.chiba.jp/

 鳥の博物館は、沼に生きる野鳥のことを展示する博物館です。手賀大橋の北側・我孫子市に入った右側にあって、野鳥の宝庫である手賀沼に面しています。

 日本の野鳥研究所の総本山的な山階鳥類研究所が隣接してあり、日本の鳥類研究の中心地となっています。館内には手賀沼にまつわる様々な展示が楽しめます。詳しくは、公式サイトをご覧ください。


手賀の丘公園

 ▲家族連れで賑わう森
 ▲どんぐりの家

 手賀の丘公園は面積25.6haの山の中にある公園で、「どんぐりの家」には、最先端の機器が備わっている森の教室はじめ、講堂やいろりの間、売店などがあります(月曜定休)。バーベキュー広場もあり、無料で使用することができます(当日の申し込みが必要)。休日には家族連れでかなりの賑わいを見せ、あちらこちらでバーベキューの香ばしい匂いが漂います。 
 
 また、森の中は散策のための散歩道が整備され、フィールドアスレチック芝生の広場大展望台などがあります。大展望台からは手賀沼から我孫子方面を望むことができ、そのすぐ近くには春になると桜でいっぱいになる桜の庭が広がっています。
 
 アスレチックの下には、菖蒲の花の咲くしょうぶ池が、そしてアスレチックの先にある丸太でできた展望台からも手賀沼を一望でき、眼下に見える手賀沼沿いの道は現在整備中であるものの、道の横に広がる草はらでは家族連れが休日を過ごしていたり、道では手賀沼マラソンやサイクリングをする人で賑わっています。 
 
 すこし東、手賀大橋の近くには、蓮の大群生地が広がり、蓮の花が大輪の花を咲かせています。


沼南地区の古刹・公園
 
現在の沼南地区

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